介護職から思い切って違う世界に飛び込む
私はもともと介護職をしていたのですが、土日が出勤で夜勤もかなりあり、結婚をするにあたって、給与の面からも「このままでは厳しいかな」と思っていました。土日に休めて安定して働ける仕事を探していたときに、アートテクノの求人を見つけたんです。鉄道の空気配管の組み付けという、介護とはまったく違う世界だったのですが、ものづくりが好きなので「面白そうだ」と思いました。 そう思って飛び込んだ仕事でしたが、最初は図面を読むのに苦労をしました。ひとつの配管に対して数枚の図面があり、最初は何が何だか訳がわからず、理解するのにとても時間がかかりました。 上司から教わったり、わからないことがあれば質問して図面に書き込んだりしながら、少しずつ覚えていった感じです。でも、図面が見られるようになってくると、仕事がだんだん楽しくなりました。
電車の中に空気配管を取り付ける仕事
私たち艤装グループがやっているのは、何もないカラッポの電車のボディに、空気配管を組み上げていく仕事です。住宅の水道管のように、電車の中にも実は配管が張り巡らされているんです。 空気配管は、電車を動かすために欠かせないシステムのひとつです。電車のブレーキやエンジンは、圧縮空気によって制御されており、空気配管を通してタンクに溜める仕組みになっているんです。 作業は基本的に一車両ずつやっていきます。まずお客様の工場で作られた電車のボディが運ばれてきて、塗装班が塗装を行った後に、私たちが空気配管を取り付けていきます。その後は電装グループが電線を通し、油圧と冷却水配管取付後、また私たちがタンクやブレーキを取り付けていくという流れになります。 だいたい1週間に1台、新しいボディが入ってくるようなペースで仕事をしています。車両は1メートルぐらいの高さに上がっていて、車両の下に入って作業をするような形です。 未経験で始めたときは、タンクを取り付けるだけでも1日がかりでやっていましたが、今はその4分の1ぐらいの時間でできるようになりました。ホースの這わせ方を工夫したりして、自分なりのやり方も見つけられるようになっています。
配管の仕事はかなり奥が深い
実は電車の配管というのは、かなり奥が深いんですよ。いろいろな知識や技術が必要な仕事です。ある程度一人前になってきたかなと感じるのは、3年ぐらい経ってからですが、それでもまだ覚えなければならないことは沢山あります。 これまでは空気配管を重点的に施工していましたが、最近では油圧や冷却水が通る配管も担当しはじめました。空気配管とはまったく特徴が異なるので、また一から勉強する必要があります。 新しいことにチャレンジできるのは、すごく楽しいですね。奥が深い仕事だからこそ、完成したときの喜びも大きいです。 配管ができ上がった段階では、「本当に走るのかな?大丈夫なのかな?」と不安もあります。でも、実際に検査場で走行試験が始まると動いているんですよ。そのときの達成感は、何とも言えませんね。 艤装グループには、自分を含めて7人のメンバーがいます。女性もいて、私たちと同じ仕事をしています。職場の雰囲気は明るくて、楽しく作業ができると思います。 興味がある人はぜひ一緒に働きましょう。